秋風が吹く頃はコスモスが見頃となりますが、あなたはチョコレートの香りがする、チョコレートコスモスを見た事はありますか?とてもシックな色で、野生の原種は絶滅したともいわれる珍しいコスモスです。今日は絶滅危惧種のチョコレートコスモスについて調べてみました。
目次
チョコレートコスモスってどんな花?
チョコレートコスモスは、草丈は50cm程度の多年草で、ほのかなチョコレートのような、甘い香りを持つ特徴から「チョコレートコスモス」と名付けられました。

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普通のコスモスよりも、寒さに弱いという特徴があります。
日当たりと風通しの良い所で管理しましょう。
風通しが悪く、蒸れてしまうと、花付きが悪くなったり、うどん粉病になりやすくなります。
夏の暑さには弱いので、鉢植えで育てている場合は、夏だけ半日陰に移動した方がよいでしょう。
チョコレートコスモスは、日照時間が足りないと、花付きが悪くなります。
ピンクのお馴染みのコスモスも可憐ですが、このシックなチョコレートコスモスも素敵ですね
チョコレートコスモスの品種
アトロサンギネウス
香りが他に比べ強い品種です。
花の色はチョコレートコスモスの中では、最も黒に近いといわれています。

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高温多湿に弱いため、夏を越すなら高冷地での栽培が必要です。
栽培中はうどんこ病に注意してください。
ノエル・ルージュ
深みのある赤色の花を咲かせる、キバナコスモスとの交配種です。

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高温に強く耐寒性があるため、比較的育てやすいといわれています。
マイナス5度程度までなら冬越しが可能です。
キャラメル・チョコレート
キャラメルのような褐色がかった、オレンジ色の花を咲かせる、キバナコスモスとの交配種です。

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春から秋にたくさんの花を咲かせます。
翌年も花を咲かせることは難しいですが、花茎が固いので切り花に向いています。
活けるときは、葉が水に浸ると、水が汚れやすくなるので、浸らないように下葉は、あらかじめ取り除いておくことがポイントです。
ショコラ
深みのあるボルドーレッドの花を咲かせ、春から秋まで花を咲かせる品種です。

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香りはあまり強くありません。
暑さや寒さに強く育てやすいです。
ストロベリーチョコレート
花がやや大きく、春から夏は鮮やかな赤、秋は黒紅色や赤紫色の花を咲かせます。

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花持ちがよいので、切り花に適しています。
カスミソウなど白い花と一緒に、生けるとよくあいそうですね
本来は宿根草なのですが、キバナコスモスの性格が強いため、翌年も花を咲かせるのは難しい品種です。
チョコレートコスモスの育て方
土は「花の土」にピートモスと堆肥を混ぜ、水はけのため軽石を加えておくとよいでしょう。
鉢植えの手順
1. 鉢の底へ鉢底石をしいて土を入れます。
2. 土を1/3ほど入れた後、苗を逆さまにして少ポッドから取り出します。
3. 根の周りの土を手でほぐしたら鉢の中心に苗を置きます。
4. 苗の周りを土で埋めます。
5. 水やりをして苗を土に固定します。
6. 夏の直射日光と、冬の寒い窓辺をさけて風通しのよい場所で管理します。
水やりの仕方
水やりは春から秋の生育期は、土の表面が乾いたらたっぷりとあげます。
冬の休眠期は土の表面が乾いて、2~3日した後で水やりをすれば十分です。
私も、土が乾いてたらついつい心配で、すぐに与えがちなんですが、そこはぐっとがまんなんですね
肥料の与え方
発育が旺盛なので、生育期には10日に1回程度、液肥を施します。
肥料が多すぎると花の付きが悪くなるので、一度肥料を切って下さい。
初心者は肥料はどんどん与えれば、ぐんぐん育つと勘違いしがちですが、何事もほどほどが肝心なんですね
夏越し
原種のチョコレートコスモスは、夏の暑さが苦手です。
直射日光に当たると葉が傷んでしまうので、鉢植えの場合は、日当たりを確保しつつ、涼しい場所に移動するなど、置き場の工夫が必要です。
地植えの場合は、遮光が必要です。
植物も人間と同じで、猛暑には耐えれませんので、涼しい場所に置いてあげましょう
冬越し
花が終ったら、5から10センチくらい残して、地際で切り戻します。
0℃までの寒さには堪えられますが、霜にあたると根がやられてしまいます。
品種によって耐寒性は異なりますが、育てられる品種により、冬越しの工夫が必要です。
基本的には冬になったらマルチングをし、鉢植えの場合は玄関先に移動させるなどをします。
植物も寒いのは苦手なので、寒さをしのげる場所に置いてあげましょう
増やし方(挿し芽)
チョコレートコスモスは、挿し芽か分球によって増やします。
5月の霜が降りなくなってから、5月~8月に挿し木します。
茎の先端2節くらいを挿し穂にして、挿し木用の土に挿します。
明るい場所で、水を切らさないように管理して発根を待ちます。
珍しい品種が挿し芽で、増やせるなんて嬉しいですね~
分球
切り口が腐りやすいため、上級者向けの増やし方です。
4月、掘りあげた球根から出ている芽を、よく消毒したナイフなどで2~3芽ずつ分割します。
病害虫
春から秋にかけてうどんこ病が発生しやすくなります。
鉢植えの場合はなるべく、風通しのよい場所に置きましょう。
植物の葉などに粉をまぶしたように、白くなるのがうどんこ病です。
うどんこ病は5月~6月と9月~10月に発生しやすい病気です。
はじめはぽつぽつと白く粉を、ふいている感じに見えますが、悪化してくると葉の全面が真っ白になっていき、植物全体に蔓延すると茎や果実にも発生し、とても厄介ですので、早めに対策しましょう
植え付け
新芽の見えてくる頃が適期です。
霜には弱いので、完全に霜が降りなくなってから植え付けましょう。
剪定・切り戻し
真夏に一度、切り戻しておくと脇芽がよく育ち、秋にたくさんの花を楽しめます。
風通しをよくするため、春~秋を通じて花がらや、咲き終わった花茎をこまめに取り除きましょう
植え替え・鉢替え
小さな鉢は毎年、土をよく落として植え替えます。
6号以上の鉢は、2~3年に1回で大丈夫です。
植え替えの適期は4月~5月の、新芽が出てくるころが最適な時期です。
古い土を落として、一回り大きな鉢に新しい土を入れて植え替えます。
ピンクのコスモスも可愛いですが、チョコレートコスモスは、シックな色目で生け花で楽しめるのがいいですね
珍しい品種なんで、大切に育てたい植物ですね
生け花に出来る品種もあるので、あなたのデスクや食卓に一輪いかがでしょうか?
今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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