日本のコロナワクチン開発はなぜ遅いの?治験者の体験談や現在の開発状況

2021年2月下旬から日本でもいよいよ、医療従事者から優先的に、新型コロナウイルスワクチンの接種が始まる予定ですが、新型コロナワクチンの需給は世界的に逼迫しており、欧州では供給に遅れも出ています。

我が国でも国産ワクチンが開発されれば、外国のワクチンに頼らなくてもいいのに、なぜ開発が諸外国より遅れてるのでしょうか?

今回は新型コロナワクチンの開発がなぜ進まないのか、その事情や背景について調べてみました。

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日本のコロナワクチン開発はなぜ遅いの?

日本は世界有数の科学技術・経済大国であるはずなのに、どうして国内でワクチンが製造されず、輸入に頼らなくてはけないのでしょうか?

「国や国内の製薬会社は、何をしているの?」という疑問は誰しもありますよね

実はそれには、色々な経緯があったんです!

日本は1980年代まで、世界的に見てもワクチン開発国でした。

 

でも1970年代以降、種痘(天然痘)ワクチンによる脳炎や、DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風三種混合)ワクチン、MMR(麻疹・流行性耳下腺炎・風疹新三種混合)ワクチンによる無菌性髄膜炎など、重篤な副反応の報告があり、ワクチンへの不信感が広まっていきました。

そして、国の責任や補償について、各地で集団訴訟が相次ぎ、裁判は長期化しました。

その結果として、国側の敗訴あるいは和解となり、「予防接種は効果の少ない一方で、副反応が多発する怖いもの」という、正しくない認識が国民や、医療者の間にも定着してしまいました。

特に予防接種は、乳幼児を中心にしたものでもあり、保護者の間では「子どもにワクチンを受けさせたくない」という考えが広まってしまいました。

こうしたことにより、国は予防接種に消極的になり、それ以降ワクチン政策は、ほぼ止まってしまいました。

その後1994年の予防接種法改正により、接種要件が「義務」から「勧奨」接種へと緩和され、接種形態も「集団」から「個別」接種へと、移り変わっていきました。

このような状況を受け、それまで世界に先駆けて、水痘や、百日咳、日本脳炎ワクチンなどの開発に取り組んできた日本の、製薬業界も消極的となり、国内での新たなワクチンの大規模な開発は、ほとんど行われなくなってしまったのです。

2000年代に入っても、日本脳炎ワクチン接種後の、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)発症やHibワクチンと小児用肺炎球菌ワクチン同時接種後の死亡事案、子宮頸がんを予防するHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの接種勧奨差し控え等の事例があり、ワクチンの負の面を強調する報道もあり、国民の不安は増大しました。

実際に重篤な副反応で亡くなった方・苦しむ方とご家族にとっては、本当に取り返しのつかないことであり、甚大な苦しみであり悲しみです。

『ワクチン接種によって、重篤な副反応が発生する確率は高くはない(数十万人・数百万人に一人程度)』と言われそれを信じて接種したのに、取返しのつかない事態になってしまったのです。

これは本当に悔やんでも悔やみきれない事です。

ワクチン接種によって、被害にあわれた方達は、公的な救済も必要ですし、耐え難い苦しみを、広く伝え理解を深めていく事もとても大切です。

ただ、そのことと、今回のコロナワクチンの効用を、否定することはやはり、分けて考える必要があります。

コロナワクチンを接種することで、感染を予防し重症化を防ぐことができ、ワクチン接種により多くの方が、免疫を得ることで感染拡大を抑えることができます。

コロナワクチンを接種しなかったことで、「接種していたならば失われなかった命」が失われ、「接種していたならば救えたはずの重症化や後遺症」が生じます。

コロナワクチンには、感染拡大を防ぎ、死者・重症者を減らすという重大な効用があるのです。

接種するのも勇気がいりますが、接種しなくて重症化する不安もぬぐえませんね

日本のコロナワクチン開発状況

開発したワクチンを国内に安定供給するためには、日本で開発・製造されたワクチンが有利です。

日本でも、新型コロナウイルスワクチンの開発が、独自に進められています。 

政府はワクチン開発などに補助金を出して、後押ししておりますが、いまだ実用化のめどは立っていません。

政府は2020年12月上旬、塩野義製薬のワクチン製造を受託しました。

塩野義製薬は年末までに、3千万人分の生産体制を構築する方針で、製造を受け持つユニジェン岐阜工場の整備に、昨年8月着手しました。

今春の完成を目指し、スタッフを増員して急ピッチで作業を進めています。

また2020年12月、塩野義製薬は200人以上を対象に治験を始めました。

コロナワクチンの開発が、国内で先頭を走るのは、創薬ベンチャーのアンジェスです。

大阪大などと共同で開発し、3月までに国内の治験で500人に接種する計画だそうです。

その後海外を視野に数万人規模の、最終治験を予定しております。

国内の製薬会社で治験に入ったのは、この2社のみで、どちらも実用化の時期は公表していません。

ほかに、第一三共は東京大学と共同開発しています。

動物試験で効果を確認し、最短で3月に治験開始の見込みです。

化学及血清療法研究所からワクチン事業などを引き継いだKMバイオロジクスは1月、IDファーマは早くて3月の治験入りを目指しております。

この様に日本でも開発はされてるのですが、実用化するにはまだまだかかりそうです。

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国内の治験者の体験談

国内の治験者である山田さんの体験談をご紹介します。

山田さんが最初に指定クリニックを訪れた際に、B社のワクチンの治験であることや、副作用の可能性と補償制度、被験者の意志で自由に治験を中断できることを説明されました。

渡された資料には「18歳から55歳の健康な被験者」と「健康な高齢者」が同数治験に参加すると書いていたが、山田さんによると「通院で一緒になったのは中年男性の被験者が多く、私はかなり高齢のほうだった」そうです。

B社のコロナワクチンは、別のウイルスに新型コロナの、遺伝子物質を搭載して投与し、免疫反応を促す仕組みです。

治験者は秋に入ってから接種を受け、その後1週間はスマートフォンのアプリから、健康状態を報告するのです。

さらにおおむね週に一度のペースで通院し、抗体検査、血圧・体温測定とともに医師の診察を受けます。

承認されるまでどちらを受けたかわからない

その後2度目の接種を受け、同じようにアプリから健康状態を報告したり、通院します。

秋の間に10回通院し、2021年の春と秋に再度診察を受け、トータル約1年、計12回の通院で治験が終了するとのことでした。

通院1回ごとに1万円の、負担軽減費が支払われるようです。

治験コーディネーターからは、ウイルスへの免疫を確実につけるため、2回接種すると説明されました。

山田さんが最初の通院で知ったのは、ワクチンの安全性などを検証するため、被験者のうち75%が臨床試験中のコロナワクチンを、残り25%はプラセボ(生理食塩水)を接種されることでした。

被験者は無作為に2つのグループに分けられ、ワクチンが承認されるまで、どちらが接種されたか知ることはできないという事です。

その日、山田さんは健康診断とPCR検査・抗体検査を受けました。

PCR検査は唾液を20cc採取する方式で、なかなか出なくて5分ほどかかったそうです。

山田さんは後日、PCR検査は陰性で抗体も持っていないとの連絡を受け、秋に入ってから1回目の接種を受けました。

ところが国外におけるコロナワクチン臨床試験で、被験者に副作用の疑いが確認されたことを受け、B社は治験を中断しました。

山田さんにも治験コーディネーターから連絡が入り、新規の治験は中断することと、山田さんのようにすでに1回目の接種を受けている被験者も中断できると伝えられました。

山田さんは迷うことなく治験継続を選びました。

接種後も体調は安定しており、「通院を続けていたほうが、何かあったときにすぐ相談できて、むしろ安心だと思った」と話してます。

結果的にワクチンと被験者の、神経症状の関連は確認されず、山田さんが2度目の接種を受けた前後に、同社は日本での治験再開を発表しました。

山田さんは通院を続け、治験は一服しました。

現時点まで体調に異変はないという事です。

ワクチンが承認されたら、抗体ができている被験者は接種する必要がないので、治験でどちらを接種されたか連絡が入るようです。

ただ、「ワクチンである可能性が高いものを接種した」心理的安心感は大きく、11月には久々に県境をまたぎ、実家に墓参りに出かけました。

第3波の懸念が高まる中でも、春先の緊急事態宣言のときのような不安感はない様です。

山田さんは「プラセボだったら感染リスクはもちろんあるのですが、治験を受けて精神的にはだいぶ楽になりました」と語っていました。

日本政府はファイザーから6000万人分の、ワクチンの供給を受けることで基本合意しているほか、アメリカのモデルナから2500万人分、イギリスのアストラゼネカから6000万人分のワクチンを確保する計画です。

外国のワクチンが届いても、今度は特殊な注射器が必要とか報道されてるので、まだまだいつになるのかわかりませんね

現在、最終段階に向け、各製薬会社は急ピッチで開発を進めております。

日本国民が1日も早く、国産ワクチンを接種出来る日が来る事を願っております。

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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